動画配信のシステム構築を行う場合、エンジニアはまず、どういったサーバーを利用するか考える必要があります。レンタルサーバーやクラウドサービスを展開している会社では、各種サーバーを貸し出していますが、自社で構築することも可能です。動画配信はとにかくサイズが大きいことが特徴なため、どのくらいの規模で行われるかがまず重要と言えます。大量の動画をライブラリ形式で配信するシステムを構築しようとした場合、大容量のストレージが必要になります。
また、多数のファイルを並行して配信するには、CPUやメモリ、ディスクサイズがその配信に耐えられるような高性能なものを用意しなければなりません。規模が大きい場合は、専用のサービスを活用するのが近道と言えるでしょう。

それほど多くないアクセスを見込むサービスで、自社でサーバーを立ち上げる場合は、同時アクセス数への対応を行う必要があります。複数の動画があり、よく再生される動画とそうではない動画がある場合、それらの動画に平均して容量を割り振るのは非効率なサーバー利用法となってしまいます。

そこで、配信システムをオリジナルサーバーとキャッシュサーバーに分けることにより、負荷のバランス調整を行う方法があります。オリジナルサーバーには全てのファイルを格納しておき、キャッシュサーバーには一度配信された動画をコピーして格納しておくことにより、アクセスの多い動画はキャッシュサーバーから配信する形にすると、負荷が軽減できるのです。
エンジニアが後々、動画配信サービス開発の案件を獲得する方法として、まずはどういったサービスがあるのか現状を知り、それに伴う必要な知識や業界の動向を探ることが大切なのではないでしょうか。